レイ，ゴア博士の講演会「勝つための飼養管理」

摘要

平成12年10月25日、美浦トレーニングセンターにおいてレイ，ゴア博士（ケンタッキー，エクワイン，リサーチ）による「勝つための飼{_管理」と題した講演会が開かれました。 講演会には厩舎関係者や近隣牧場関係者など、約100名の競馬関係者が参加し、飼養管理に対する関心の高さがうかがえました。 その主な内容は、日常および競走直前の理想的な飼養管理、並びに飼料に起因する胃潰瘍ヤースタミなどの病気を予防することを目的としたものでした。日本における飼料の」般的な割合は、デンプン62％、タンパク質15％、繊維15％および脂肪7％とされています。 レイ，ゴア博士によれば、競走馬に必要とされるエネルギー源の割合を考慮した場合、デンプン由来のエネルギーを62％から47％に減少させ、月旨肪由来のエネルギーを7％から12％に増加させる必要があります。 これはデンプン飼料を過剰給餌することのデメリットとして、スタミ（tyIng up）が発症しやすくなったり、消化しきれないデンプンが大腸へ負担をかけることにより痛痛を招いたり、蹄葉炎の原因にもなり得るといつたことがあるためです。 これに対して脂肪はデンプンの2－3倍に及ぶエネルギー価があり、消化吸収が良く、消化管への影響が少なく、さらには毛豊色が良くなり馬の性格がおとなしくなるといつたメリットがあります。