自然改造で消えゆく中央アジアの内陸湖②

摘要

人間はなぜ自然を改造しようとするのだろうか？ 実は、そこに人間の限りない欲望が働いていると筆 者は思う。多くの野生動物は、餌の確保と子孫をた くさん残す争い（繁殖行為=交尾）に勝っために、 自分の領域をできるだけ拡大しようと努力する。植 物も生命活動である光合成に必要な光と水分をめ ぐって争い、種子を広範囲に飛散しようと努める。人間はどうだろうか？一個人、一組織、一国家 または人類全体として見ても、これまでの科学技術 の進歩と社会の発展で成し遂げたのは、人間の足跡 を地球上のあらゆるところに残すだけでなく、宇宙 空間まで足を延ばしたのである。より多くの資源と エネルギーを確保するために、そして生存領域を拡 張するために働き、闘い、戦争まで起こしている。