部分耕播種とロールベール収穫を組み合わせたスーダングラスの一貫省力栽培

摘要

畜産農家における粗飼料生産を省力化するため，イタリアンライダラス収穫跡のスーダングラスの栽培を，播種は一工程作業で行う部分耕播種，施肥はスラリーの生育期散布，収穫調製はロールベールとする一某省力技術について，作物の生育、収量，作業の省力性，生産コスト技術の適用条件等を現地農家において検討した。 スーダングラスの部分耕栽培は発芽，初期生育とも良好であり，生育初期のスラリー散布も生育に支障なく，収量は慣行栽培法と同等以上であった。 部分耕栽培の作業時間は慣行栽培法の約半分であり，部分排栽培は極めて省力性の高い栽培法であることが実証された。 部分耕栽培によるスーダングラスの生産コストは，慣行栽培法に比べて乾物1kg当たり約10円低減されたが，トウモロコシの生産コストに比べるとやや高かった。 したがって，本技術は租飼料生産に対tてコスト低減よりも省力化を重視する労力事情の厳しい農家に適すると判断された。