一酪農場における牛舎環境の改善とその効果

摘要

牛舎が老朽化した事故多発農場において，繋留方式をスタンチョンからタイストールに変更し，自動給餌機による多回給餌と飼槽の修復，給水施設の改良’牛床の延長と弾力性のあるゴムマットによる牛床改善，送風機増設による換気の改善，細霧システムと西陽除けカ一テン設置など，カウコンフオ，ート（牛の安楽性）を追求した牛舎環境の改善を逐次実践した。 その結果，死廃車政党生率が16％から6％に低下し，1頭当たり乳量は9,000 kgから11,000 kgに増加した。 このことより，牛舎環境が牛群全体の疾病の発生と生産性に関与していると示唆された。 今後，牛舎環境の改善を要する農場が多いことから’今回の実践例を提示し，損害防止に努めたい。