急激な脱水症状を呈した子牛のロタウイスル感染症

摘要

子牛の下痢症の発生には多くの因子が関与しており，発症から治癒に至るまでの処置も様々である。 今回，私の担当する和牛繁殖農家において，激しい水様性下痢と脱水症状を呈し昏睡状態に陥った子牛の事例に遭遇した。 その治療経過について反省点を踏まえて紹介し，併せて子牛 讠昆Εぅ毳垢腥局ⅳ尾B，治療法および予防策について考察した。 症例は，管内K町の和牛繁殖農家U牧場（繁殖雌9頭：繋留式，子牛2頭）で飼育される黒毛和種の雄子牛で，平成18年4月7日生，発症時45日齢，推定体重60kgであった。 子牛は自由にストール内を移動できる状況下で飼育されていた。