選別精液を利用した効率的な後継牛生産

摘要

酪農家において、後継牛確保は重要な要素である。今回、当農場で選別精液を利用して、 経産牛から効率的に後継牛を確保をすることにチャレンジし、地域での利用を広める試みを 行ったので、これを紹介する。私は、中国四国酪農大学校卒業後、地元農協に勤務し、人工授精と受精卵移植を担当していたが、平成5年に家業の酪農をついで就農した。就農後もしばらくは、地元酪農協で年間 250頭近く受精卵移植を行っていた。現在でも、農協の委託を受け近隣農家の人工授精を行つ ている。当農場では、成牛40頭育成牛20頭を飼養し、改良については、乳量を増やすことを目指し、 人工授精より受精卵移植を中心とした改良を行っていたが、繁殖障害を中心とした疾病に悩 まされることになつた。このため、最近では、牛に無理をさせず生涯乳量を重視する方向へ と転換している。近年は、牛群の能力が安定したため、改良は人工授精中心であり、ショー 力ゥ以外は国内繋養の検定済種雄牛や後代検定精液を使用してレ、る。