カキ収穫後の果実管理

摘要

カキ果実は花が咲き、結実し、発育成熟し、老化して一生を終える。我々は、老化する前の成熟状態で収穫し、青果として利用している。　果実が樹になっているときはその樹と一体となって生活しているが、切り離されると個々の果実が単独で生活することになる。もし、樹から切り離されることにより生活反応がなくなるならば、収穫後青果としての扱いができなくなることになる。収穫後果実はすぐに消費（食べられる）される場合も多いが、貯蔵や加工されて食されることも多い。　貯蔵される場合は、その生活反応を緩やかにしたり、抑制したりしなければならない。このために温度や貯蔵中のガス環境を調整したりしている。カキの貯蔵は主に甘カキで行われており、渋カキで行われることは無いように思う。けれども、貯蔵中に渋抜きを行う方法として包装脱渋が検討されたが、完全脱渋の判定が困難であったので一般的には行われなかった。　加工についてであるが、加工と言えば一般には干しカキが思い出されるであろうが、最近では酢を作ったり、料理等の材料としても用いられるようになってきている。