温州ミカンのカロテノイド含量を維持、増強できる 収穫後の取扱い方法

摘要

カロテノイドは、カンキッ果実の黄色や橙色を構成する複数の色素成分の総称で、カンキッ果実にはクリプトキサンチンゃビォラキサンチン等のカロテノイドが比較的多く含まれている。温州ミカンは、カンキッの中でも力口テノイドを豊富に含有する品種で、果実に含まれるカロテノイドの大部分が —クリプトキサンチンであり、その含有量が豊富である。—クリプトキサンチンは、ビタミンA効力を有することから、ヒトの栄養成分としての働きがある。さらに、最近の研究から、骨粗しょう症等の生活習慣病を予防する効果があることが明らかになつてきた。このため、果実中(果皮と果肉の両方)の、カロテノイド含量が収穫後の条件によつてどのように変化するかを解明して、少しでも力口テノイド含量を維持.増強できる収穫後の取扱い方法を明らかにすることは、果皮色や栄養価等の果実品質を保つ上で重要である。