カキ育成系統‘カキ興津20号’

摘要

‘カキ興津20号’（個体番号‘ロ-19’）は旧園芸試験場（現果樹試験場カンヰツ部興津）におし寺て，1939年に‘袋御所，に‘花御所’を交配して得た交雑実生から選抜されたpollination constantの甘ガヰの系統である。 果実成熟期は晩生で，果実重ほ240g程度である。 肉質は緻密で糖度が高く（19％程度），適熟期に食べると多汁で食味が優れている。 果皮に条紋が発生しやすく，果皮色も赤昧が少ないため，果実の外観は劣るが，条紋の発生部位の果肉は糖度が2～3％高く，食味が優れる。 果頂から軟化しやすい性質がある。 渋残らを生じやすく，果樹試験場カキ，ブドウ支場（広島県安芸津町では，年によら脱渋が不安定であら，‘富有’の栽培適地よら夏秋季がよら高温の地域に適地があるものと考えられる。 へたすきと果頂裂果はほとんど発生しない。 雌花の着生は多く，隔年結果性は小さい。 雄花は着生しない。 早期落果は少なく，結実は安定している。 樹勢ほやや弱く，樹皮は粗い。