新品種の栽培技術 －リンゴ、シナノレッド－

摘要

「シナノレッド」　 は、平成九年十二月に種苗登録された長野県の育成品種である。 本品種の育成経過や品種特性などについて紹介する。 育成の経過　 長野県は主要なリンゴ栽培県の中では温暖な地域である。 早熟地帯の特性を生かした早生品種の早出し栽培は経済的にメリットが大きく、早生品種の「つがる」がいち早く導入され、現在も主要品種である。 しかし、「つがる」　 は温暖地では着色が困難な品種で、栽培上問題となる年も少なくない。 また、全国的に　 「つがる」　 の栽植が増加する中で、「つがる」　 より早く成熟する品種が望まれていた。