Evaluation of disinfectant chemicals by in vitro rotting assay against ginger rhizome rot in rhizome buds disinfection.

摘要

ショウガ根茎腐敗病は種根茎と土壌によって伝染する 重要病害である1）。本病を対象に土壌消毒用薬剤として， 2013年に不可欠用途の利用期限が切れる臭化メチルくん 蒸剤を始めクロルピクリンくん蒸剤など多数登録されて いる。しかし種根茎の消毒剤に関しては，2006年にキャ プタン水和剤の適用対象からショウガが外されて以降， 登録農薬がない状態が続いている。温湯処理による種根 茎消毒も有効であるが4），生育への影響が大きすぎるた め実用技術には至っていない。そのため根茎腐敗病に有 効な種根茎消毒技術の確立が必要である。圃場に植え付けられる種根茎は通常 100 g 程度と大き く，ポット試験では大型ポットでの栽培となり広い面積 を必要とする。また定植から出芽までの期間は１～２ヶ 月と長く，病原菌の汚染密度が低い場合には，根茎汚染 の判定に２～３ヶ月を要することも少なくない。そのた め根茎消毒に有効な薬剤を，圃場やポット試験で効率的 にスクリーニングすることは容易ではない。そこで実験 室内で多数の根茎が供試可能な根茎腐敗病の試験方法を 検討し，有効な試験方法を用いて数種薬剤の本病消毒効 果を評価した。