第38回全国海水養殖シンポジウム開催一ffl 『魚類養殖用飼料の現状と将来方向』（後半）

摘要

現状では、「低魚粉飼料を研究、開発をするので予算が欲しい」と言ってもなかなか予算が下りない状況だと思います。日本の養殖用飼料の生産量は約60万トンです。 魚粉の配合率が50%だとすると約30万トンの魚粉を使っています。魚油の使用量とい うのは正確な統計がなレのですが、平均10%と仮定して約6万トン使っていることに なります。例えば将来的に、魚粉の配合率を平均で15%、魚油の配合率を平均で6% に削減するという目標を立てると、計算上、養魚飼料用に10万トンの魚粉と4万トン の魚油を確保すれば良いということになります。中国など大規模な養殖をしている場 合には、なかなか自分の国で使う魚粉を自分の国で確保することは難しいのでしよう が、わが国の配合飼料は今のところ60万トンです。ここにマグロ等が入ってくれば、 もっと増えます力、世界的に見れば養殖生産量が多いという程ではありません。この程度の原料であれば例えば国内から調達するということができれば、養殖魚の飼料と いうのは将来にわたつて供給可能であると思います。