创、改作テクニック

摘要

立ち上がりの太味、振りや古さは、晃山の名木数ある中でも、トップクラスの逸品と言つても過言ではないでしよ、つ。しかしこのクラスの樹ともなると、さらにこの樹の見所を活かす、引き出せるものはないかと欲も出てくるものです。では、現状に見る気になる点を探す所から進めてみましょう。一番目に付くのが左右一の枝の高さです。いずれも左右に大きく水平に伸びていることで、余計に閂状態が強調されています。松柏であれば、曲の内側、ふところから出ている左一の枝を抜いて、左二の枝を下げて使う手も考えられるでしよう。また、本格的な模様木にこだわらないのであれば、右を少し起して、右一の枝を斜上させ、左一の枝を短く食い付き枝として詰め、差し枝を利かせた吹き流し風の樹形への改作も考えられるでしょう。もちろん樹冠を少し右に振ることも必要になるかも知れませんが。と、構想は広がるのですが、皐月となるとそ、つも行きません。そこで、まずは締め込んで頂き、少しでもこの閂状態を打破する、皐月での解消法を見て頂くこどにしょう。