【15】玉野市八浜のナシ栽培

摘要

玉野市八浜町は，岡山市中心部から南に約10～15km，瀬戸内海に突き出た児島半島の北東部にあって，児島湾（現在は児島湖）南岸に形成された集落、八浜（古くは「波知浜」）を中心とする地区である（図1－左）。後背地は，東北側には金甲山（標高403m）へ，東南側に大乗梅山（217m），向山（175m），天平山（154m）に至る山麓が続く。八浜は古来，漁業，廻船業，醸造業が盛んで，児島の中でも有数の栄えた集落であった。明治中期に，鬼石（みいし），波知（はち），八浜（はちはま）の3村が合併して八浜村となり，後に南西隣の大崎村を編入して八浜町（児島郡），昭和30年（1955）に玉野市に編入する際に，八浜町鬼石，八浜町波知，八浜町八浜，八浜町大崎の各地区となった。ナシ園は，主に八浜町波知と八浜町大崎に分布している。