コミュニティーの崩壊による子どもの危機を、地域と学校の連携で克服する

摘要

最近、若者と話をしていて強く感じることは、彼らにとって現代は非常に生きづらい時代であるということだ。 一九九一年にバブル経済が崩壊してから、すでに一三年が経つ。 バブル崩壊時に産まれた子どもは、今、中学校一、二年生になっているわけだが、親が常にリストラなどの経済的不安を抱えている家庭で育ち、暗い日本、陰気なことばかりいっている人人や社会しか知らずに生きてきた。最近の厚生労働省の調査では、勤労者の約六割がリストラの不安を抱えながら働いているという。 子ともたちにしてみれば、明るく活力のある社会をイメージする契機もなく、出口の見えない閉塞感のなかで育ってきているのである。