養液温度，光強度，光ダクトによる自然光併用光がリーフレタス（Lactuca sativa L. cv. 'Greenwave'）の成長に与える影響

摘要

光ダクトを設置した実験施設を用いて，養液温度，光強度，光源がレタス（Lactuca sativa L. cv. "Greenwave"）の地上部生体重に与える影響について調べたところ，以下の知見を得た．1．気温25°C，EC＝2．0dS／mのもとで，光合成有効光量子束密度を140から200／μmol m~(-2)d~(-1)の範囲で移植後30日栽培したところ，養液温度が17．40cと23．5°Cのいずれにおいても，収穫時の地上部生体重は光合成有効光量子束密度が増加するに従い収穫時の生体重も増加し，その割合（光合成有効光量子束密度当りの生体重の増加割合）は0．6～1．0g／μmol m~(-2) s~(-1)1の範囲であった．　2．養液温度は地上部生体重に大きな影響を及ぼし，同じ光合成有効光量子束密度の条件で毒液温度17．4°Cと23．5°Cを比較すると，養液温度が23．5°Cの場合が地上部生体重量が40～60g重かった．光合成有効光量子束密度140μmol m~(-2) s~(-1)，養液温度23．5OCの条件と200FLmOlm－2s￣1，17．4°Cの条件では，いずれの収穫時の地上部生体重も100g程度で有意差は認められず，約6°Cの養液温度差は60μmol m~(-2) s~(-1)程度の光合成有効光量子束密度の違いに匹敵するほどの効果があった．3．蛍光灯のみの実験区と，消費電力量ベースで10％の自然光を蛍光灯光に混合した実験区とでは，地上部生体重量に有意な差は認められなかった．