ウリ科果実汚斑細菌病に対する数種薬剤の防除効果

摘要

AcidouortlX auenae Subsp．citrulli（Schaad et al．，1978）Willemsetal．，1992はアメリカ合衆国、タイ、台湾等に分布し、スイカ．メロン及びトウガンの苗に斑点や萎れを引き起こし、果実に腐敗症状を起こす種子伝染性病原細菌として知られている（LATIN andHOP－KINS，1995；小木曽ら、2005）。 我が国においては、1998年山形県のスイカ栽培地において本病の発生が確認され（白川ら、1999）、2004年には長野県のトウガンで（小木曽ら、2005）、2005年には北海道のメロンで発生が確認された（堀田ら、2006）。 現在、徹底した栽培種子の管理により、これらの地域での発生は認められないものの、我が国における本病の発生生態の究明や防除手段法の開発を早急に進める必要が生じた。 また、現在のところ、スイカに対しては、既に適用農薬の登録が行われており（君島ら、2000）、適切な防除等によりまん延防止が行われてきたが、メロン及びトウガンに対しては登録農薬がなく、万一本病が発生した時の迅速かつ適切な防除の実施に支障をきたすことが考えられることから、本試験では、本病の防除に必要な農業薬剤の防除効果を調べた。