大分県における水稲の雑草防除の現状と問題

摘要

大分県の農業は豊後水道に隣接する沿岸部の標高0m地帯から，くじゆう連山の裾野に位置する標高900mの飯田高原に至るまで多様な地形や自然条件の中で営まれている。耕地面積は59，650ha，水田面積は41，900ha（率70.2％）で，水田もま灰色低地土が53％，黄色土が16％，多湿黒ボク土が12％，グライ土11％となっている。気象は平坦地の宇佐市の年平均気温が15.8℃，年降水量1，400mm，高標高地の飯田高原の年平均気温が10.8℃，年降水量2，214mmと県内で大きな差がある。標高別水田の分布は0～200m未満が65.3％，200～500mが25.6％，500～800mが8.3％，800m以上が0.8％と中山間地域の割合が高いのが特徴である。