北海道大規模畑作地帯での雑草対策

摘要

北海道東部に位置する十勝地方では，小麦，豆類，ばれいしょ，てんさいを輪作品目にした大規模な畑作経営が展開されている。 農家1戸当たりの平均耕地面積は37．7haと全国平均の22倍となっており，専業農家が農家戸数7，190戸の69％を占め，専業農家が生産の大部分を担っている。 また，農業生産法人も増加傾向にあり，平成17年1月現在で336の法人が農業生産を行っている。 このように，規模拡大が進行する一方で，地域では労働力不足や収益性の面から，さらなる省力と低コストの技術が求められており，雑草対策への要望も多い。 北海道農業研究センターでは，十勝地方で導入がはかられている新しい栽培体系の雑草対策として，平成14年からてんさいの直播栽培，平成15年から機械収穫に適した大豆栽培，平成17年からばれいしょ早期培土栽培における雑草防除技術の開発に取り組んでいる。 そこで得られた知見をもとに，大規模畑作地帯での雑草対策についてまとめた。