再生紙ならびに不織布のマルチングによる雑草抑制技術の開発とその背景新しい農業技術論へのアプローチ（その1）

摘要

この度「雑草研究」への寄稿を編集委員の浅野紘臣民よりお勧めいただいた。私の考案した雑草防除技術に関する得失，さらに農業観をも含めて若手研究者への提言や期待，などを内容としてほしいとのご要望であった。 ご厚意は大変うれしく身に余る光栄であるが，この手の読み物はともすると老人の自慢話や独りよがりの説教となりがちだ。 この点を十分に警戒しながら，一農学徒が農業技術の作出に当たってなめた苦渋と自戒すべき点，さらに未来に向けての農業技術のあり方，などを率直に書き残しおきたいと思った。これが多少なりとも新進の方々のご参考になれば，私としては身に過ぎた幸せである。