生コンクリート工場の一部が支障となり、構内を移転先とした移転補償について

摘要

今回紹介する事例は、東九州自動車道建設事業に伴い、宮崎県内のA社の生コンクリート工場の敷地の一部を取得した事例です。本事案では、工場機能のうち比較的関連性の薄い一部の機能を構外に移転させた上で、支障となる工場施設を照応する建物で再現し、残地内に施設を再配置することにより従前の営業活動を継続させる工法を認定し、移転補償を行いました。　東九州自動車道は、福岡県北九州市を起点として福岡、大分、宮崎、鹿児島各県を結び、鹿児島市に至る延長約436kmの高速自動車国道です。当該路線は、北九州市で九州縦貫自動車道と分岐し、途中、大分県日出町及び大分市で九州横断自動車道長崎大分線と、宮崎県延岡市で九州横断自動車道延岡線と、宮崎県清武町で九州縦貫自動車道宮崎線と、また鹿児島県加治木町で九州縦貫自動車道と連絡することになります。東九州自動車道の完成により、九州縦貫自動車道及び九州横断自動車道とともに、九州の高速自動車国道のネットワークを形成し、東九州地域の産業、経済、文化の振興と均衡ある発展が図られ、また交通混雑の緩和、輸送時間の短縮など沿線都市の生活向上、活性化に資することが期待されております。