12か月間にわたって異なる食塩濃度を摂取した正常ラット及び卵巣摘除術ラットのカルシウム代謝と骨中カルシウム含量

摘要

骨粗怒症は世界中で増加しており，最大骨塩量と骨塩量減少の速度は，骨租馨症進展の重要な因子である。 女性ホルモンであるエストロゲンの減少は，骨塩量減少の速度を左右する重要な因子の1つである。 また，エストロゲンとともに摂取する食事内容も，骨塩量減少の速度を左右する重要な因子である。 特に，ナトリウムの摂取量は重要な因子であり，ナトリウム摂取の増加は尿中カルシウム排泄量の増加をひき起こすことが報告されており，長期間にわたるナトリウムの摂取過多は尿中カルシウム排泄量の増加をひき起こし，その結果，骨塩量の減少をひき起こすかもしれない。 しかし，尿中カルシウム排泄と骨中ミネラル含量に及ぼすナトリウム摂取の影響に関する研究は，非常に過剰な量のナトリウムを摂取させており，実験期間も比較的短期間であり，長期間にわたって適度な量のナトリウムを摂取させた研究は行われていない。 また，高ナトリウム摂取と同時にエストロゲンの減少の影響についても報告されてはいない。