新時代の水産物流通展望③ 漁協を取り巻く変化の波

摘要

山口県は日本海と瀬戸内海に面しており、県内には、地域の漁業実態に合わせ、産地市場や荷捌所などが点在している。この中で、多様な流通システムが構築され、主に隣県の福岡市中央卸売市場や広島市中央卸売市場へ出荷されてきた。ところが、水揚の減少、価格の低迷が顕在化する中で、産地市場を取り巻く状況や、産地買受入の経営状況も次第に逼迫しっつあり、出荷力の低下による魚価低迷の連鎖を招く結果となっていた。 こうした中で、山口県内においては、本年統合して山県劇漁協となるが、その前章として、以下のような産地における販売事業の再編が行なわれてきている。