大島地域における自動哺乳システムを活用した子牛飼養管理技術改善などへの取り組み

摘要

大島農業改良普及センターは、奄美群島経済圏の中心都市である名瀬市にあり、鹿児島市より約三八〇kmに位置し、大島本島と喜界島の一市四町三村を管轄している。 気象条件は、年平均気温二一三℃で、年間降水量は二、八七一mmと海洋性亜熱帯気候で四季を通じて温暖多雨であるが、冬季の日照時間が極めて少ない。 降雨は台風と梅雨期に集中し、最も水を必要とする七～十月にかけて少なく、干ばつの発生頻度が高くなっている。 大島本島の土壌は古生層の粘板岩と一部花尚岩を母材としており、腐植に乏しく酸性土填で粘土質の強い劣悪土壌である。丁万、喜界島は隆起珊瑚礁に由来する石灰岩を母材としたアルカリ土壌で、物理性も良好で地力水準は高い。