草地管理支援システムによる 広大な放牧草地の効率的管理

摘要

公共牧場は減少傾向が続いていたものの、こ こ数年は飼料価格の高騰による飼料自給率向 上に向けた働きにより、牧場数および草地面積は横ばいで推移し、2017年の牧場数は全国で 724力所であった。多くの牧場が開牧から30年 近くを経て放牧草地の経年化が進んでいるもの の、預託頭数を確保するために、繁殖成績の 向上や周年預託といったサービス拡充や人員不 足等から、生産基盤である草地の管理に手が 回らないといった状況が散見される。加えて熟 達した作業者の退職による草地管理作業の引 継ぎも問題化している。