豚の省力管理技術の開発

摘要

体温測定は家畜の健康管理上極めて重要 で、管理者にとっても基本的な作業である。 しカゝし、通常は家畜を保定して直腸に体温計 を揷入するため、多大な労力がかかり、家畜 への負担も大きく、家畜管理上のネックとなつ ている。近年、家畜の体表面に接触すること なく体表温度を測定できる機器（以下サーモグ ラフィ）力s小型化され、家畜への応用も可能に なった力5、まだ一般的に活用される状況とは なっていない。実際に家畜に触れずに体表温 度を観測することができれば、感染症や生理 的な体温変化の把握、群飼いの多頭数の中か ら異常畜を早期発見するなどに応用できる可能 性がある。そこで、管理の省力化および家畜 への負担軽減を目的として、市販のサーモグラフィ(TH7800V, NEC Avio社製：図1)を用い、 養豚現場における具体的活用法を検討した。