繁殖雌牛の出産時年齢が産子の生産能力に及ぼす影響

摘要

大分県では、子牛市場と枝肉市場で収集した能力記録を用いて、BLUP法による種牛の遺伝的産肉能力評価を行ない、得られた種雄牛と繁殖雌牛の遺伝的評価に基づいて、育種改良を推進している。 その結果、多くの高能力種雄牛が作出され、それに伴い繁殖雌牛の遺伝的産肉能力も大きく向上している。 　 この様な状況のなかで、繁殖雌牛が老齢になっても、卵子に伝えられる遺伝学的な情報は変わらないはずであるが、繁殖農家や肥育農家では、感覚的に高齢な繁殖雌牛からの産子は生産能力が低下すると思われている。 また、肥育農家から子牛市場に対して、出荷子牛の母午の産歴を把握したいとの強い要望があり、子牛市場の出荷子牛名簿に母牛の産歴を記載する市場が増加している。