「鶏を通して農家経済を豊かにする」の精神で採卵鶏の改良を進める一経済能力の優れた国産鶏種「もみじ」「さくら」を普及させた後藤悦男さん一

摘要

当社㈱後藤孵卵場の創業者、後藤静一は同志とともに、昭和14年に、白色レグホン（WL) と横斑プリマスロック（BPR)の品種改良を 開始した。同17年、後藤孵卵場を創業、創業 精神は「鶏を通して農家経済を豊かにする。 養鶏家の立場に立つて正直で正しいヒナ作り をする丄育種目標は「丈夫で良く育ち、多産、 卵肉のおいしい特異性ある鶏を作出する」で あった。戦中、戦後の極度の飼料難でも種鶏 改良を行い、WL x BPRの交配種ロックホン を作出、全国で飼育された。同30年、後藤静彦ニ代目社長は、カリフォ ルニァ大学で集団遺伝学を学び、当社の「ゴトウ育種」に導入。同34年、筆者はアイオワ 州立大学で近代育種学を修得、育種研究機関 を拡充した。WLとBPRにロードアイランドレッド（RIR)と白色プリマスロック（WPR) を加え、改良に取り組んだ。同37年からヒョ コ賀易が自由化され、外国鶏が急速に輸入増 大、国産鶏が激減、当社も経営危機に直面した。