ベトナムの豚肉フードシステム（2）－家畜衛生システムと法制度－

摘要

1980年代後半からの市場経済化とそれに伴う所得の増加を背景に，1990年代以降，ベトナムの畜産部門は著しい発展を続けている。 農家レベルでは，家畜の飼養頭数も増加傾向をみせており，主要な家畜である豚のケースでは，数十頭から数百頭に及ぶ大規模経営を行う農家もみられるようになった。 品種も生産性の高い外来種や，在来種とかけ合わせた交雑種の導入が進み，生産性を向上させる取組みが行われている。 流通、加工上郡皆においても，家畜の取引の自由化に伴い小規模な仲買業者や農家の軒先で屠畜を行う屠畜業者が増加し，家畜の長距離輸送を行う卸売業者もみられるようになった。