耕作放棄地の活用、整備方策の検討 -畑地基盤整備を中心に-

摘要

近年、農村の過疎化、高齢化の進展等により耕作放棄地が増加し、2011年にはわが国の農地 の9%に達する40万haに達している。国際的には農地面積の減少が兌込まれ、食料 事情が不安定さを増すなか、優良農地の確保と ともに耕作放棄地の解消が重要な課題となって いる。このため、耕作放棄地解消に取り組んでいる 地域や^践している方々から学んだ内容につい て、基盤整備を中心とした耕作放棄地の活用お よび整備方策について報告する。耕作放棄地は病害虫の温床となり、また地域 として耕作者が担つてきた水路の維持、管理作 業が滞るなど、隣接農地へ悪影響を及ぼすこと から放棄の連鎖が問題とされている。