風速および土壌水分状態の変化が 畑地における土壌飛散量に及ぼす影響評価

摘要

本研究は, 畑地において, 風速および土壌水分状態の変化が畑地の土壌飛散量に及ぼす影響を評価 することを目的とするものである.鹿児島県南薩地区の畑作地带を対象に, 風食の被害実態と風況の 調査を行った.また, 現地の調査圃場において表層土壌をサンプリングし, 土壤物理実験によって受 食性を評価した.さらに, 風洞を用いて土壌水分状態が一様な裸地圃場を想定した風食の再現実験を 行った.体積含水率および風速を段階的に変化させてそれぞれの条件下における土壌飛散量を実測した結果, 体積含水率が17%より低下し, 風洞内の風速が6.0m/sを上回ると土壌飛散量が増加するとい う結果が得られた.