爆発的需要増を見込み空前の開発プーム/総合商社は需要家の要求強まるもリスク警戒し二の足

摘要

各種リチウム製品の出発原料でもある炭酸リチウムは，リチウムィオン2次電池(LIB)の需要が従来の携帯機器に加え，ハィプリット華や電気自動車向けに爆発的な伸びを期待されている。 こうしたLIBの急成長を見込み，世界の鉱山会社では空前の「リチウムの開発ブーム」が訪れている。 大手3社(SQM，Chemetall，FMC)が開発を進めてきた南米では，製造コストで優れたかん水方式の新規プロジェクトがアルゼンチンのほかボリビアでも立ち上がり，中国でもかん水方式のプロジェクトが出てきた。 これに，スポジュメン鉱石でのプロジュクトを加えると，計画だけなら20前後にのぼる。 こうした中，炭酸リチウムの海外調達を担つてきた国内の総合商社には，需要家が将来的な安定供給を求めているうえ，新規プロジェクトからも参加要請が次々に押し寄せるoだが，「ブームの中で投資すると，高値っかみになる」との警戒感があり，今のところ新規プロジェクトへの投資に総合南朝二は二の足を踏んでいる。