中国の需要旺盛の陰に西側の供給能力問題供給者の価格是正に反応し消費側が在庫買いに奔走

摘要

今年のレアメタル（原料，素材）輸入は，1～2月累計で1，595億円（CIF。 貴金属を除く185品目）前年同期比23％増と過去最高だった昨年の記録（8，605億円）を軽く更月の最高記録（806億円）を大幅に塗り替えた。 少じ異変を感じさせるこうした動きは，昨年の秋以降に逸早く原料素材の入手難と高騰を読んだ消費乱流通が駆け込み発注した品物が年明けに雪崩れ込んだためとみられる。 レアメタル高騰の背景として，他の素材産業と同様に中国など新興工業国での内需旺盛といった需要面が強調されている。 しかし，需給ひっ迫の原因を探っていくと，長年の素材デフレに加えて環境対策などのコストアップで再投資もおぼつかないほど痛めつけられてきた鉱此製錬らの供給能力の問題に行きつく。 見方を変えれば，現在の品不足，価格高騰は「供給サイドの反撃（価格是正の動き）と，これに敏感に反応した消費者側らが在庫積み増しに奔走した動きを反映したもの」（レアメタル専門商社）と言ぇ，これを契機に消費者は買い叩くだけではなく，資源の重要性を再認識する必要があると訴えている。