今年の世界生産は2.5万t,前年比8%増へ先行き需給タイト感から一部で市場価格上昇

摘要

世界の多結晶シリコンの2004年生産見通しは25，000t,前年（23，100t）比8％増と推定される。 各社とも増産する計画で，半導胤,太陽電池向けの需要増に対応する。半導体デバイスは薄型テレビ，携帯電話，デジタル家電向けなどに市場が拡九,シリコンウエーハ·メーカーの稼働準が上昇しており，300mmウエーハも増産されている。 また,太陽電池も住宅，輸出向けに需要が増えており，太陽電池メごカーが増産計画を表明している。 今年は多結晶需給がほぼバランスされるとみられるが，来年は需要が今年のように伸びれば，需要が供給を上回る可能性がある。 現在の多結晶シリコンの半導体グレードの価格は，国産品がkg当り4，500～4，750円と前年同期（4，800～5，000円）より5％程度下落している。 輸入品価格はkg当り40～45ドルと推定されており，一部メーカーは数％の値上げを打ち出している。 また，太陽電池グレードの価格はこれまでkg当り25～28ドルだったが，需給ひっ迫と原材料，燃料価格の上昇による採算悪化から同3ドル（11～12％）の値上げを要請，一部では値上げがとおっている。 また，半導体用シリコンウエーハ，太陽電池用基板メーカーでは価格より量確保を優先しているところも出ているといわれる。