フリッツ·クライスラーの3大（べートーヴェン/メンデルスゾーン/ブラームス）ヴアイオリン協奏曲

摘要

4月号にクライスラーのベートーヴェン：ヴァイオリン·ソナタ全集のことを書いたあと, 数週間のうちに全集の第2巻首MV DB 2554/2560（ソナタ第1番から3番）と第3巻首MVDB 3068/3074が入手でき, 思いがけずに全27枚が揃ってしまった。 中古レコードの入手はむきになった追いかけても叶うことはなく，忘れたころ向こうからやってくるのを若い頃から何度も体験しているが，もうこの歳になってまたこんなことに出会うのは幸運としかいいようがなかった。 レコードの所有欲ではなく，SPレコードで生のクライスラーが聴ける喜びを味わいたかった。 幸いにして3A5のフォノ·イコライザも本体には手をつける必要がなく，乾電池によるフィラメントにチョークを追加することなどをやっていたところだった。 このチヨークはB＆W SS－25スピーカの弱点である中低域の薄さを埋めるのに思いのほか効果があり，ピアノが同じスピーカとは思をない鳴り方になった。 もっともこれは3A5イコライザを通しているSPレコード再生に限るのはいうまでもない。