ビスマス層状誘電体の誘電性の結晶方位依存性と高温対応コンデンサへの応用検討

摘要

ビスマス層状誘電体は，酸化ビスマス層と擬似ベロブスカイト層が交互に積層された物質で，一般式は，（Bi_2O_2）~(2＋)（A_(m-1)Bi_mO_(3m+1)）~(2-)で表現される.ここで，AとBは擬似ベロブスカイト層のAおよびBサイトのイオンであり，mは擬似ベロブスカイト層中の八面体の数である.AとBに入るイオンの種類およびmの数によって50種類以上の物質がこれまで報告されている.図1にビスマス層状誘電体の結晶構造を，誘電体として最も広く研究されれているBaTiO_3基物質か有ずるベロブスカイト構造と比較して示した.