小坂製錬所の鉛電気炉更新について

摘要

小坂製錬所は、1989年に同和鉱業から分離独立し、白山鉱（黒鉱）を処理する銅·鉛併設の山元製錬所として操業を継続してきた。その後、プラザ合意の円高による国内鉱山の閉山に伴い、海外の複雑硫化鉱を主原料とする買鉱製錬所｛と姿を変えてきた。近年は、メジャー独占等による買鉱条件の悪化に伴い、事業構造改革を進めるためリサイクノ凄辞tを主原料とした複合リサイクル製錬所を目指しているところである。小坂製錬の船客錬は銅製錬ダストおよび亜鉛製錬中間産物から鉛、その他有価物を回収する部門であり、小頻模な分散設備を集約する形で1980年に大型の鉛電気炉を導入した。しかし、ペレット原料の強度不足に起因する操業の不安定、低融点の鉛差込による炉床レンガの浮上り防止を含む炉寿命の長期化などの課題が山積していた。