Sub-zero温度領域における支第溶結凝灰岩と美唄砂岩の一軸圧縮強度と破壊プロセス

摘要

常温下では，含水比が大きくなるほど，岩石の圧縮強度は低下することが知られており，クリープ強度や疲労強度も小さくなることが報告されている。一方，Sub－ZerO温度領域において，含水比の影響を検討した例は少ないが，－20℃における安山岩と溶結凝灰岩の一軸圧縮強度が含水比の増加とともに増大じ，含水飽和供試体の値は乾燥供試体の値の，それぞれ約1．3倍，約1．2倍になることが報告されている。そして，この含水比の増力田こ伴う強度の増加は，間隙氷のインクルージョン効果により説明されている。しかし，これとは逆の結果も報告されている。稲田らの－40℃の結果を見ると，湿潤状態における花崗岩と安山岩の一軸圧縮強度は，乾燥状態のそれぞれ約0.9倍，約0.8倍になっている。また，松永らの－10℃の結果を見ると，花崗岩と安山岩の含水飽和供試体の一軸圧縮強度は，乾燥供試体のそれぞれ約0.7倍，約0.6倍となっている。