ポリプロピレンの需要動向

摘要

2008年後半より大規模な金融危機と急激な信用喪失を背景に世界経済は深刻な景気後退に陥った。先進国全般と多くの新興国による強力なマクロ経済対策並びに金融政策対応が需要を押し上げた結果，2009年第2四半期以降，緩やかな回復に向かった。国際通貨基金（IMF）の4月発表では，2010年世界経済は当初の予測以上に好調な回復（成長率4.2％）を見込んでいるが，多くの先進国は低調（米国3.1％，EU1.0％，日本1.9％）な一方，大半の新興市場並びに途上国では堅調（中国10.0％，インド8.8％）と，そのペースは国により異なり，当面回復は各国独自のペースで続くと予測されている。