経常増益を背景に3年ぶりの増加に転じた紙加工の設備投資

摘要

本誌前号で紹介した紙パルプ関連企業に続き、今号では株式を公開する紙加工関連企業の設備投資実績rnと計画を取り上げる。対象となる21社の09年度設備投資額は合計で前年度比＋17.2％の890億円となり、rn06年度以来3年ぶりに前年実練を上回った。これに伴い連結売上高に占める設備投資額の割合も、08年度rnの4.1％から4.8％に上昇している。この設備投資の増額は、09年度の連結経常利益が同＋54.0％の1,198rn億円と同じく3年ぶりに増益となった経営成績を反映したものと言えるが、個々に見ていけば生産能力増強rnに直結するような大型投資は少なく、国内では維持?更新や省エネ?省力化が主体である。すでに始まってrnいる10年度についても、量的拡大が見込める海外を除けば慎重な投資マインドが窺える。