高止まり続く運輸業の倒産実態

摘要

帝国データバンク(TDB)はこのほど、運輸業者の倒産動向リポートを取りまとめた。アベノミクスによる景況感回復の恩恵で荷動きの改善と運賃への転嫁が進む一方、燃料価格の一段の上昇、ドライバー不足などのコストアップ要因によって、運輸業者の事業環境は先行きが見通しづらいものとなっている。こうした中、TDBでは今年1～8月に倒産した運輸業者（法的整理のみ、負債1,000万円以上）を対象に、件数•負債総額推移、負債規模別、倒産主因別、地域別に集計•分析した。以下に調査結果を紹介する。なお、今回の調査で対象としたのは「トラック運送(道路貨物運送)」「運輸付帯サービス」「道路旅客運送」「海運(水運)」で、「倉庫•鉄道•航空運輸」は除外している。