生産シフトやグループ内再編の影響が出た14年の会社別生産

摘要

日本製紙連合会の集計による2014年のメーカー別紙·板紙生産実績がまとまった。昨年の生産量は紙が前年比0.4%減の1,512万t、板紙が同2.7%増の1,136万t、合計で0.9%增の2,648万tとなった。紙の微減産はあったものの、板紙と紙，板紙合計ベースでは2年連続の増産である。この生産規模はバブル最盛期だった1989年の実績(2,681万t)にほぼ等しい。ただし生産規模は同等でも当時と大きく異なるのは、牽引役が紙から板紙にシフトしていること。89年の生産構成比が紙59: 板紙41だったのに対し、昨年は57: 43と後者のウェイトが高まっている。一方、過去最多の生産は紙が2007年の1,919万t、板紙が2000年の1,279万tで、これと対比した14年の生産実練は紙が407万t減(Δ21%)、板紙が143万t減(Δ11.2%)である。