輸入品増加で2年連続の減少となったブラジルのグラフィック産業

摘要

ブラジル•グラフィック産業連合会(Abigraf)が発表した速報値によれば、同業界の総生産額は△5%超の454億レアル(167万ドル)と不振だった2013年に続き、14年も前年実績を下回った模様だ。同連合会のセレガト理事長によると、14年の実績集計はまだだが、同業界ではブラジル経済減速の影響を受け△1.7%程度のマイナスになると予想している。同連合会によると、業界で唯一のプラス材料は、昨年7～9月期の生産額が選挙と全国教科書プログラムによって4～6月期より+7.5%の増加となったことだ。もっとも全国教科書プログラムによる需要増は、この時期に取引が集中した結果にすぎない。「この流れは脆弱で、7～9月期を過ぎれば当業界は再び困難な状況に逆戻りする」(セレガト理事長)ちなみに7～9月期の伸びが高かったにもかかわらず、グラフィック業界の1～9月期累計実績は△1.6%となっている。また業界の20ほ年展望については「高金利と低い購買力によるブラジル経済全体の状況から見て、生産•出荷金額が上向くことはないと予想している」とセレガト理事長は述べた。