品質とブランドでアジアの評価が高い日本の印刷産業機械

摘要

日本印刷産業機械工業会(JPMA)は昨年9月、日本で開催された国際総合印刷機材展(IGAS2015)のために来日したアジアのディーラーと印刷会社を対象に、彼らが印刷産業機械を購入する際に重要と考えるポイントや日欧メーカーの保守•サービス業務をどう評価しているかなどについて、書面によるアンケート調査を実施した(関連記事6頁)。それによれば、アジアの印刷会社が日本製を選択する理由を回答の多かった順に並べると、「品質」(50.0%)、「価格」「ブランド(ともに27.9%)、「サービス」であり、品質が圧倒的に支持されている。またディーラーに関しては「品質」(50.9%)、「ブランド」(49.1%)、「価格」(28.1%)の順で、品質だけでなくブランドも魅力的な要素になっていことが分かる。一方、欧州製の機械を選択する理由としては、印刷会社もディーラーも品質およびブランドを重視しているが、日本製の機械を選ぶ理由と比べると、どちらもかなり低い回答にとどまる。また欧州製機械に対しては「価格が高い」との評価が一般的なようだ。このほか、品質とアフターサービスについては印刷会社、ディーラーとも95%以上が日本製を「大変よい」と評価しており、この辺りにメイド•イン•ジャパンの強みがあるようだ。一方、日本製の機械はスぺックが高すぎるとの意見も散見されることから、機能を絞り価格を抑えた現地仕様の製品を投入することもシェア拡大の一案ではないかとJPMAは提言している。