東京•府中市が関係機関と古紙持ち去り防止に関する協定を締結

摘要

製紙原料業界と地方自治体のさまざまな取組みにもかかわらず、古紙の持ち去り行為は依然としてなくならない。悪しき需要のあるところに悪しき供給があれば、あたかも悪貨が良貨を駆逐するように物は流れていく。関東製紙原料直納商工組合では、GPSナビなどの"近代兵器"も駆使して持ち去り古紙を受け入れた業者に対し警告•事業者名公表などの厳しい措置を講じているが、良心的な事業者に対する抑止力にはなっても悪質な常習者に対する歯止めにはなっていないのが実情だ。そうした中、東京都内で初の試みとして持ち去り防止に関する協定を古紙事業者団体との間で締結する自治体が出てきた。府中市は5月25日、前出の関東商組、府中廃棄物処理事業協同組合、(公社)東京都リサイクル事業協会と古紙持ち去り防止に関する協働·連携協力協定を締結した。当日は午前10時に市庁舎内の市長公室で市長と関係機関代表者による締結式が行われた。協定では市のパトロール車輛、ごみ収集運搬車輛に「古紙持ち去り根絶宣言ステッカー」を添付することで悪質業者との見分けを明確にし、市民からも情報提供などの協力を得やすくすることで古紙持ち去りの抑止を図るとしている。持ち去りに悩む他自治体のモデルになることが期待される。