年間800万tの大台も割り込んだ洋紙代理店の国内販売実績

摘要

本誌3月9日号で取り上げた2015年の紙生産とメーカー出荷は、グラフィック系用紙を中心とした構造的な需要減退要因が継続し、生産と出荷がともに△1.9%と前年実績を下回った。この流れを受けて洋紙代理店の15年国内出荷も2年連続でマイナスとなったが、その落ち込み方はメーカーより激しい。メーカー国内出荷の中には前年に引き続き採算悪化で撤退した輸入紙の代替分が含まれているのに対し、流通の方は基本的に輸入紙から国産紙へのリプレイスであるため、そうした上積み要素がないからだ。その結果、国内出荷の増減率はメーカー(△2.4%)と代理店(△4.1%)の間で1.7ポイントのギヤップが生じている。以下、主要品種別•地区別に15年の傾向と特徴を眺めてみよう。