稼働率上昇に加え原燃料安も寄与した紙加工の2016年度〈2〉

摘要

前号に続き紙加工各社の2016年度業績についてハイライトを紹介していく。最初に改めて整理しておくと、本誌が集計した紙加工企業20社の16年度業績は、単純合算べースで売上高が前年度比＋1.2％の1兆7,641億円、営業利益が同＋23.3％の939億円で利益率5.3％、経常利益が＋22.4％の969億円、最終利益が＋32.3％の617億円と微増収ながら大幅な増益を記録している。国内の緩やかな景気回復に加え、中国·ASEANを中心とした旺盛な海外需要が設備稼働率を押し上げたほか、為替の円高による通年での原燃料安が収益を下支えした形だ。