紙と印刷の可能性を広げる『TOUCHCARD』の世界

摘要

去る3月1日、東京都内の印刷会館で(一社）日本印刷学会紙メディァ研究委員会の主催による第15回「紙メディア」シンポジゥムが開催された。毎年開かれている同シンポジゥムでは、印刷技術や印刷メディァの領域を超え人間との関わりという視点から、情報メディアとしての「紙」の役割を多面的に捉え、第一線の識者や関係者による知見を発表してきた。今回は「激変する周辺状況に紙メディアは如何に対峙してゆくのか？」をテーマに、午前中は、「紙でできることは紙で。」と題して日本製紙の野田貴治氏、「段ボール、板紙の変遷および今後の動向について」と題して王子ホールディングスの山縣茂氏がそれぞれ講演。午後は、「IoT市場における紙の活用事例」と題してTOUCHCARD取締役の山上義典氏、「福永紙ェのデザインプロジェク卜」と題して福永紙ェの山田明良代表取締役など各方面の専門家による興味深い講演が行われた。今号では山上義典氏の講演内容を抄録する。