「道路ネットワークを賢く使う愛知モデル社会実験」から得られた有料道路活用の効果と課題

摘要

製造業が盛hな愛知県では比較的短距離での貨物輸送が行われており，通勤等の乗用車の交通集中と相まって慢性的な道路交通渋滞が発生している。一方，トラック運送業においてはドライバー不足や長時間労働が課題となっている。このような状況の中，愛知県内の短距離輸送において一般道の代替として有料道路を有効活用することによって道路通行時の時間ロスを低減できる可能性に着目し，社会実験を実施した。その結果，有料道路活用による運送時間の短縮とドライバーの負担感軽減の効果が確認された。一方で課題として，ドライバーの労働時間短縮につなげるにはドライバーへの理解活動や荷主も卷き込hだ運行計画の調整が必要であることが明らかになった。