スマートフォンを使った路面性状計測の進展と応用

摘要

道路など社会インフラの維持管理に対し，これまで以上に関心が集まっている。維持管理の出発点は状況確認，モニタリングにあり，自治体においても日常的な巡回パトロールが行われているが，道路の状況確認は目視であり，この記録から経年変化を判断するのは容易ではない。従来から路面性状測定車やMMSにより定量的な計測も行われているが，計測費用が高いことから主要幹線道路のみ，数年に1回計測するにとどまつている。広く普及したスマ一トフ才ンにはGPSと加速度センサーが搭載されているだけでなく，高性能化が進みセンサーの性能も向上している。これを用い走行中の車両の振動状態から路面性状を評価するアプリケーションが開発され，活用が始まっている。本稿ではこれについて報もする。